開発地は富山市(旧婦中町)の田園地帯で開発面積は約112,400u、予定区画約270戸のプロジェクトである。 住宅地の中心に公園を配置しそこを中心としてほぼ同心円状に曲線道路が取り囲む道路パターンが計画されていた。 そこで街のコンセプトとしては周囲に波紋が広がるような道路パターンから音の広がり、響き合いをイメージしシンフォニック・ステージ(交響曲の舞台)というコンセプトを提案した。 これは開発住宅地に見られる画一化した没個性的な街並みではなく、多様な人々が住みかつ調和(人、自然との調和)していく住宅地を目指したもので、その多様性と調和を多様な楽器が響きあいハーモニーを奏でる交響曲として捕らえ、その生活の舞台としてステージという言葉を合わせたものである。このコンセプトは物件販売まで一貫して採用され街のイメージとして確立された。
▽売主により作成されたパンフレット
|
![]() 当初の計画案(藤田住環境計画)
|
|||
公園には音楽のテーマ性に合わせて音楽用語によるネーミングを行った 中心の公園は4つのゾーンから構成されているためカルテット(四重奏)・パークとなづけ、中心には12本のドイツトウヒを円形に配植しピセア(トウヒの英名)サークルとし街の中心とした。ちなみに12本は1オクターブを構成する半音の数を意味している(12音階) また南に配置している公園には活発に遊ぶことができるように大規模なアスレッチク遊具を設けた。力強く遊ぶというイメージからフォルテ・パークとした。 西側には調整池を取り囲むように公園が計画されていたため水場へ野鳥があつまるように周囲の緑地には野鳥が好む実をつける樹木を植栽し、小鳥がさえずるように歌うという意味のトリルという言葉をつけトリル・パークとした
北側にある公園は規模は小さいため街角のガーデンのようなイメージで計画しト音記号をモチーフとした園路を設け静かな佇まいを目指した。ネーミングはト音記号からクレフ・ガーデンとした。 外構植栽計画では五線紙をイメージしたデザインウォールを提案し、音楽のテーマ性を明確にしている 2005年に街開きが行われ、現在多くの人々が響き合いながら暮らす街となっている。 ▽街並(外構植栽)計画案
|
![]() フォルテ・パーク
|
□Fuison City既存集落との融合をテーマにしたランドスケープ構想
□庭園住宅地(庭園のような住宅地をめざす)
□ホワイト・コモン(白をテーマにした街角ひろば)
□里庭(農家の庭先をテーマにした住宅隣接地開発)
□レインボー・リーブス(コニファー・カラーリーフによる街角ひろば)
□さくら・コモン(水とさくらをテーマにした住宅地開発)
□新・田園都市(新・田園都市をテーマにした住宅地開発)
□ハーブリック・タウン(ハーブとレンガをテーマにした住宅地開発)
□ブルグ構想(ドイツの小さな町のランドスケープをコンセプトにした住宅地開発)
□シンフォニック・ステージ(音楽をテーマにした住宅地開発)
□フェアリー・ヴィレッジ(妖精をテーマにした住宅地開発)
□曲線路の街並 (道路車道部を曲線にした住宅地開発)
□森のリ・デザイン(既存樹木を活用したマンションのランドスケープ)
□小伝馬町の光庭 他(マンションのガーデンデザイン)