ウォールで土留めとなるものを擁壁という。
擁壁(土留め)には構造によって下記に分類される。
1.重量式擁壁 : 基礎地盤が良好で高さは4m以内。自重により土圧に耐える
2.倒立T型擁壁: 高さ4-6m 基礎地盤が上良な場所
構造物と裏込め土が一体となり土圧に耐える(L型、逆Lなども含まれる)
*参考構造図
型枠ブロック擁壁: 型枠状のブロック内にコンクリートを打設するタイプ
*CP型枠ブロック
3.控え壁式擁壁: 高さ5-7m
4.もたれ式擁壁(現場打、*化粧ブロック積、*緑化ブロック積 )
通常の*間知石積はこのタイプになる。自然石積みもこのタイプが多い。
5.擁壁用ブロック(乾式工法擁壁)
*ストーンセレクト、*キーストーン
通常、高さ1m未満であれば標準的な構造で対応することが多いが1m以上の場合は安定について検討する必要がある。
設計における検討事項(資料参照)
1.すべり出しに対する安定
2.基礎地盤の支持力に対する安定
3.転倒に対する安定
諸寸法の目安
重量式擁壁 :b=0.3-0.6h t=0.15-0.2h
(b:低部幅 h:擁壁高 t=頂部の幅 単位m)
倒立T型擁壁 :b=0.45-0.5h以上 t1=0.05h>15cm t2=0.12-0.15h以上
(b:低部幅 h:擁壁高 t1=頂部の幅 t1=壁底の厚 単位cm)
擁壁の表面仕上げについてはウォールに順ずるが擁壁の場合水抜き穴が上可欠で水が出る穴の下は水垢で汚れやすくなる。
そのためデザイン、素材での配慮が必要である。
ex)スリットなどをデザイン的に施したり、前面に植栽をするなど
また高い位置の水抜き穴は小鳥(スズメ)の巣となることがあるので注意すること。(網キャップなどをかぶせる)
H500-1000(ピンコロ張)
*ブロック積参考図(日本興業ホームページ)
H=2000 L型擁壁