SETS回想録


母屋が建つまでサイトには電気も水道もなかった。
これはそんな時代のお話です。

スイッチを押せば電気がつき、蛇口を捻ればお湯がいきおいよくでて、
つまみを回せばコンロに火がつく、こんな当たり前のなんでもないことが
ありがたいなと感じるのは那須サイトのおかげだ。

ここでは電気も水道もない。

したがって日暮れが近づくと3つあるランプにポンピングして火をともす。
ゴーという心強い音をとともにあたりが照らし出される。
水道はないので近くのキャンプ場かグリーングリーンでポリタンクに水を汲んでくる
コックを捻ると弱々しく水がでてくる。貴重な水だ。
この水で手洗い、食器、料理の準備等をおこなう。
飲み水等はペットボトルのミネラルウォーターをケースでまとめ買いしている。
もちろんガスはプロパンガスである。
という事でどうにかこうにか水や電気がなくともやっていける。

問題はトイレであった。

これは無視するわけにもいかない最重要課題である。
キャンピングカー等に使用されているポータブルトイレが販売されている。
水タンクも付いていて簡易水洗トイレとなるので
これならいいかなと思ったが、最終的には誰かが捨てなくてはならない
これは汚物の入ったトイレをくるまに積み込みどこかのトイレで処理しなくては
いけない。という事でその作業を想像すると

耐えられそうもない。

(キャンピングカーを持っている人はその作業をしているのだ!)
汲み取り式のトイレを設置してしまうのも臭いし、コストがかかってしまう。
という事で思考錯誤した結果、

穴をほって埋める

という超単純明快な手法が、一番ではないかという結論に達した。

しかし、穴を掘ってするいっても当然個室風になっていなければ
でるものもでない。そこで、着替え用のワンタッチテントを購入した
これはおあつらえ向けのグッヅで中で一人が立つ事ができ、
大きさはましさくトイレサイズなのである。
さらに底敷がないので、穴を掘った場所に立てれば出来上がりなのだ。
埋め戻す土にはバクテリア酵素を加える(最近コンポスト用の物が市販されている)
また市販のトイレットペーパーであれば

土に戻る

はずである。そしてこのシステムをSETS(Super Ecology Toilet System)と命名した。

SETSの設置の手順。
1:穴を掘り、掘った土を横に盛る。
2:穴と土の小山を覆うようにテントを立てる
3:トイレットペーパーと埋め戻し用のシャベルをセットする
以上である
しかし1についてはかなり経験と技術が必要だ。
穴の幅と長さについてはいい加減な寸法では都合悪いのだ。
当たり前だが、幅が広すぎればしゃがめない。狭すぎるとネライがむずかしい。
そして最大の問題はその長さにある。
この必要距離は男女により違う(らしい。)
このあたりの洞察をくわしくしていくつもりはないが
どうも男の方が距離を必要とするらしいのだ。
幅はスコップの幅よりやや狭め、長さはスコップ幅の倍といったところが経験値である。
次に深さが問題である(問題というほどではないが)
深さは深いほどよいのだが必要以上に深く掘ればそれだけ土が多く出てくるので
テントの中が土の山になってしまう。
(土は用を済ました後、上に掛けるためテント内にないと都合が悪い。)
また、最後には埋め戻すので必要以上に掘るのは労力の無駄というものだ。
そこでその時の人数、利用日数などから深め、浅めを判断する事になる。
人数が10人位になるとかなり深めに掘っても1日で埋まってしまうので、
毎日穴掘りの作業をしなくてはならない。

SETSの利用の仕方。
1:テントに入る。(最近ファスナーの具合が悪く、ご迷惑をおかけしています。すいません。)
2:用を足す。
3:備え付けのシャベルで土を掛ける(必要以上に掛けすぎないように!)
以上です。

SETSの改良点
今は穴が開いているだけなので足場板でもあったほうがいいのかなと考えています。
あとファスナーを直さなければ!
携帯用のウォシュレットがあればさらに快適に!(まあこれは個人専用でしょう)

このSETSは環境にやさしく、後始末も楽でいい事づくしなのですが、
この後始末の時、ちょっとしたコツがあります。
それは埋め戻す時まわりより少し下げておくことです。
そうすれば次にSETSを設営するとき窪地をさければ安全という事です。那須サイトでは

窪地は地雷

のようなものですから、この窪地は決して掘らないように注意しなくてはいけません。


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