植物栽培と光の活用
1)植物の育成
光合成に有効な光は400-700nmでその効果は波長域に含まれる光子束(PPF)に左右される。
660nm(R)730nm(FR)とを中心とする二つの波長域に含まれる光子束の比(R/FR)と密接な関係があり
太陽光(約1.10)に近いほど有効
光合成のみの促進にはPPFが大きい光源が効果的であるが植物の生育を考えた場合R/FRが重要になる。
EX)上表のFL-EX(PPF:400 R/FR:9)とFL-FR-P(PPF:300
R/FR:1)を光源として各種野菜の栽培実験をした結果
草丈、葉の面積、地上部重量などでFL-FR-Pの方が1.5〜2倍前後の値となった
2)害虫防除
ある種の害虫は夜のみ行動(侵入、果実の吸汁、産卵)するので夜間照明により行動を抑制することが可能である
このとき黄色光がもっとも効果が高い(全体を1lx程度の照度にする)
効果のある害虫:アケビコノハ、アカエグリバエ、シロイチモジヨトウ ハスモンヨトウ、オオタバコガ、スジキリヨトウ
メイガ、ハマキムシなどの成虫(幼虫には効果なし)
EX:ナシ園での防蛾照明(鳥取県園芸試験場の場合)
10a当り40W純黄色カラード蛍光灯7灯を設置したところヤガによる被害が無照明25.2%に対し照明時1.9%に減少。
参考資料:農園芸の照明(松下電工カタログ)