舗装デザイン


1)目の高さでのデザイン

図面で見るより実際に見える曲線のラインはより強調される傾向にあるので

常に目の高さを意識した曲線デザインを心がける

また曲線を細かく曲げすぎると落ち着かないラインになりやすので

図面上では出来るだけおおらかなラインにすると実際にはほどよい曲線になりやすい。

 

2)目地方向と曲線の演出

目地の方向性は曲線デザインに大きく影響するので曲線と舗装材料は十分検討する

現場で敷き均したり、流し込むタイプの舗装材は曲線が自由であるが

ブロック型では曲線の演出がむずかしい

ILB、タイルの場合はうま目地を曲線のラインに合わせる場合半径40mの曲線が限界でそれより半径が短い場合はスパンごとに目地の角度を変化させるかアジロ目地のような方向性が目立たない目地にする。

平板など大きめなブロックの場合は曲線に目地を合わせるよりズームでみると雁行デザインであるが

ロングでみると曲線を描いているといったデザインの方がうまく表現しやすい。

 

3)上から見下ろすデザイン

上から見下ろすことが可能な広場(高層マンションの中庭等)、道などは

全体の絵柄を意識したデザインが可能である。

(あまり求心的なデザイン、吸い込まれそうな図柄は高所から除くと人により不安感、恐怖心を助長する場合があるので注意)

 

4)舗装材の混在によるデザイン

主役同士の混在

異なるブロック系舗装材を混在させるデザインはかなりにぎやかなイメージになりやすいので十分検討する必要がある

同一材料の仕上げの違いによるデザインはハデさはないがまとまりやすい。

例コンクリート舗装の表面仕上げ(金ゴテ、箒引き、洗出し仕上などによるデザイン)

 

5)舗装材のバランス

例えばコンクリート舗装にレンガ舗装を混在させる場合はレンガ舗装のボリュームと

コンクリート舗装のボリュームが同程度だとバランスが悪い

この場合は地となるコンクリート舗装を広くすることで逆にレンガ舗装を強調させてバランスのとれた舗装デザインになることが多い。

コンクリート舗装に割りタイルを混在させる場合その量によりイメージが変わる

タイルの量が多ければコンクリートはタイルの目地的存在になるし

同程度であれば柔らかい(ラフ)なイメージのタイル張となる。

少なければタイルは舗装面のアクセント的な存在となる

 

6)舗装の中のアクセント

単一舗装にレンガ、芝目地、タマリュウ目地、ピンコロなどでラインを入れることにより

リズムや方向性などの表情が生まれる

特にコンクリート系の舗装の場合目地は構造上必須となるので

目地デザインが大変重要になる。

レンガ、タイルを散在させたりビー玉や貝殻を埋め込むなどの手法もある

また足型、手形をつけたり、動物の足跡(フットトレイル)なども適切な場所であれば遊び心があり面白い。

実用的には舗装に埋込サインを設置することもある。

 

 

■舗装と側溝、縁石

舗装は舗装材だけでなく接する側溝、縁石によりイメージが大きく変わるので側溝、縁石の必要性

デザイン、材質には十分検討する必要がある。

通常アスファルト系の舗装材には舗装材を止めるため縁石等は必須となる。

直線であればコンクリート2次製品の縁石も可能であるが曲線部では施工がむずかしくきれいには仕上がらない。その場合はレンガやピンコロなどの材料が望ましい。

平板、ILB(インターロッキングブロック)なども縁石を敷設する場合があるが

端部の舗装材を収めるという機能であれば端部をモルタルで押さえるだけでも十分である。(歩道の場合)